feel heart pain.
a move
start 090731
◆
「――まじ、うざいんだけど!」
聞こえない振りしたその言葉も、彼の素っ気ない態度にも、アタシは涙を堪えようとしたけれど、どうにも無理そうだった。
急に涙がポロポロ流れ始めた。
10/09更新より
◆
ゆっくりと頷いた彼女が、赤い目をこちらに向ける。
その瞳を見ていると、自然と口が開いていた。
「アタシはね、まどかみたいな勇気ないよ。根性なしだし。それに、どこかで負けてもいいやっていつも、逃げてる。勝負とか苦手って勝手に決めつけてるし」
言いながらボールが手に戻ってくるたびに、手のひらがあつくて、ジンジンした。
「弱虫なんだと思う。ほんとアタシって最低でしょ。それでヤナことなにかあるとさ、人のせいばっかして。……ねぇ、なにが言いたいかわかる?」
10/14更新より