まるで毒なんてないかのように
美しく、誰もを引きつけ、
妖艶な香りで魅了する
その瞳に
その唇に
その指に
1度ハマったら抜け出せない
猛毒を隠し持っていることに
誰も気付かない。
見た目に騙されてはダメだ
美しいものほどトゲがある。
まさに、これ。
私は知ってる
その甘い子猫のような瞳に
毒のように冷たい眼差し、
薄く切れ長な美しい唇に
そぐわない毒舌、
大きく華奢で長い指は
私をいぢめる醜い手。
だが…
この毒きのこの裏に隠れた
甘い甘い、毒の蜜を
知ってしまったら最後…
中毒状態に陥り
ハマッてしまう
そんなこと
あの時の私は
絶対に認めたくなかった