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　目が覚めた時、僕の記憶はなくなっていた。

　寝てる男、それと、その男の日記。

　それ以外病室にはない。

　男の人生の記録。

　男にはかつて、愛してやまない女性がいた。

　その女性の歌を聞くために、その女性と会うために、屋上へ足を運んでいた。

　何の変哲もない恋物語。

　でも不思議と、日記を読む事で、僕の記憶がよみがえってくる。

………………

…僕は……