ある少女が16歳の夏休みに経験した夢のようなちょっぴり切ないお話。この作品を読んで少しでも自分の大切な思い出を思い出してもらえたらなって思います。
あの夏から何年も何十年も時が流れていった
けれど、今こうして都会の真ん中で目をつむってみても瞼の裏にはあの夏の記憶が――
君との記憶──
長い長い夢を見ていたのかもしれない
現実だったのかも幻だったのかも分からない
けれど――
けれど、今の私があの頃よりも大人になった私が考えることは
あの頃と同じ
きっと君はそこに存在し私と共に過ごした、夏
あの夏は
『永遠に君と私のものだと』