アイロニー

作者

愛を探す私。歪んだ愛をくれる修二さん。真っすぐ私をみてくれる相良先輩。――何が正しいのか、何が間違いなのか。私にはわからない。 不良/狂愛/最強





「この世で一番綺麗なものは

“愛”に溺れ、“愛”によって窒息させられる

君だよ」


悪魔の囁きのように、

その一言は私にはとてつもなく重たく、

あまりにも、すぐに飲み込めた。





「悲しいのは自分だけだなんて、

死んでもおもいたくねぇ

自分が不幸なんてそんな

卑屈な考えはなくしてしまえ」


光の淵から呼び掛ける声と、

爛々としている瞳は私には毒なのだ。

息がつまりそうになって

縋り付きたくなってしまうの。





“愛”とは、とてつもなく不安定で、

手に入れたその一瞬でさえも

なくしてしまった未来を考え

“不安”にかられる





\irony/