紫杏には、「怖い」と思う先輩がいた。ふと気づくと、いつも彼のことを目で追っていることに気づいた紫杏は――。実話を若干混ぜつつ展開してゆく、恋愛長編小説です。
諦めなければならないのは、いつも私だった。
好きなのに、嫌いにならなければならない。
それが、どれほど辛く苦しいか……。
そしてまた、私は臆病なまま、
――恋をした。