幼い頃――
「蓮君のギターってすごいね。」
「雪乃ちゃんの声も綺麗だからだよ。」
こんなことを言っていた。
二人とも向かいに家があっていつも遊んでた。
私の家は
父さんも母さんも仕事とか言って外国に行っちゃった。
小さかった私は独りになったのが怖くて玄関で泣いていた。
「大丈夫?」
一人の男の子が言った。
これが蓮との初めての出会い。
私の両親は母親の幼馴染み、蓮の母さんに私のことを
まかせて行ってしまった。
蓮が話し掛けてくれなかったら、私は今頃・・・
悲しさでいっぱいで生きているのが精一杯だったかも・・・
――蓮、あの時の約束憶えていますか?――
――雪乃、会った時から俺が守ってく。
そう思ったんだ。――