小泉秋歩

調伏せよ!鬼灯丸!
大石桃は神社の娘。幼い頃、今は亡き祖母に貰った「鳴らない鈴」を大切に身に着けている。
祖母は言った、
その鈴は桃を奇怪なものから守ってくれる、
「鬼」が守ってくれるのだと――
しかしその後、何事も起こらず、桃はごく普通の女学生に成長していた。
親友の家にホームステイしている外国人のアルに恋をし、浮かれていたある日。
突然、鈴が鳴り出し、桃は異形の化け物に襲われてしまう。
身を守る術もなく絶望する桃の脳裏に、ふと祖母の残した呪文が蘇る。
「調伏せよ鬼灯丸!」
その言葉とともに、桃を守護する鬼・いろはが出現する――!

日本神話等をベースとした、現代活劇ファンタジー。
コミカルでほのぼのした日常シーンと、スリリングで残虐な戦闘シーンとの対比が鮮やかで、ドキドキしながら一気に読みました。
桃の【よみもり】としての宿命や、いろはの語らぬ心境、美貌の外国人・アルの真意など、読者を惹きつける謎も満載です!
今後、ちょっぴり恋愛が絡んできそうな予感がするのもまた、楽しみなところですね~。