“――どうして、私だったんだろう……”


 全ては、凄惨な未来を迎えないために。

(あそこが例の盆地だから……)

 しかし三度目の雨渡りで、露葉は命を狙われて――……


 昭和から平成へと移り変わる時代の中、世界から弾き出されていた一人の異端児が、過去と未来を行き来できる唯一の存在として選…

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(……ああ、そうか。そういうことか)



そこで、ようやく気が付いた。

耳の奥でずっと鳴っているのは警鐘だ。

これ以上は、多分聞かない方がいいと、

本能がそう言っているのだ。


他でもない自分を、守るために。



「……っ、だって……」


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「っ、だって! 旦那様がお好きなのは

タチバナさんではないですか!!」




雨中






 この物語はフィクションです。

 登場する人物・団体・事件等は全て架空のものです。


<ご挨拶>

 数多くある作品の中から見つけていただきありがとうございます。

 作者の作品は全て、マイペースに自己満足で執筆したものになります。誹謗中傷はお止めください。



 読んでくださったどなたかの心に、少しでも何かが残りますように。

 たくさんの幸せと感謝を。そして、元気と勇気が届けられますように。


 未熟者ではありますが、温かく見守っていただければ幸いです。



 2024.11.01 ~