小さい頃から、音楽が好きだった。
音を奏でることが好きで、楽しくて、ずっと音楽と生きていくと思ってた。
それなのに―――。
音楽を失って、私の心は、眠りについた。
ゆらゆら漂うだけの、ぼんやりとした長い眠りに。
眠りから醒まさせてくれる人を、私は多分、待っていたのだ。
茨を掻き分け、王女の眠りの魔法を解いてくれる、王子様のキスを。
作者、プードルより
書き始めた時は、ノンフィクションのつもりでした。
設定や人物を置き換えて、小説らしくラッピングをして・・・
いざ書きだしてみたら、こよりも文月も、私の思う通りにはならず。
現実も思う通りにならないのに、自分が書いている小説すら、思う通りにならないとは。
人生って難しい。