「はやてぃ、いっくよ~!」


小さい子供みたいに無邪気にはしゃいで柑南が手を振る。


グランドの端っこからそれを見上げて「おぅ」と返事した。


5階建ての校舎のちょうどてっぺんで、初夏の雰囲気を纏った太陽が眩しく輝いている。