灯火使い ―トモシビツカイ―

作者林檎★

私立高校に通う、高校二年生の 桜美月(さくら みづき)は、成績は優秀、運動神経は抜群、そして美しい。まさに『才色兼備』の一言が似合う少女である。

しかし、そんな美月にも、たった一つだけ欠点があった。それは、『人と上手く話せない』こと。そのおかげで、いつも一人だった美月。

そんなある日、美月は教室で行われていた『いじめ』を初めて目撃する。必死で助けを求める、クラスメートを見ていながらも、何も出来ない、何もしない自分に問いかけ続けた。どうして、何も出来ない?しない?

帰り道。暗い狭い道を唯一照らすのは、電球の切れかけた電灯だけだった。その時、美月はあるものに気付いた。それは、美月の周りを包む、青く揺らぐ、火のような不思議な光。

その後明かされた、美月の正体と隠された能力。

主人公・美月の心の変化を描きます。