狐火の浮かぶ頃

作者よみこ

ある日、俺はあることを祈るため神社へと向かった。

そこで出会ったのは、ボロボロになった小さな少女。

可憐なその子の頭には、耳。

おまけにしっぽまで生やしていた。


その子は狐の妖、妖狐だった。


願いをかなえる力をもったその狐に、祈りを告げた俺は、それと引き換えに狐を家にかくまうことになってしまったのだが……。




――それが俺と狐との不思議な生活の始まりだった――