「アンタ、何円で買える?」
そう言って、彼は唇の端をつり上げた。
「気に入った。今日からお前は、俺のもんだ」
妖しくつり上がる唇から出てきたのは、
毒のように甘い、脅迫だった―――――
「俺のもんにならないと、
どうなるか分からないよ?」