君ばっかりの私と僕

作者黒澤 凛子





それは、まるで稲妻のように




「…高穂さん、なんで人間て

“恋愛”するんだろうね?

なんで“人間”は“人間”としか

“恋愛”しないんだろうね?」



君の不思議は本当で


君が既に不思議くんで


まるで私の世界を


塗りつぶしていった




「高穂さん!空、今日蒼いよ!


…高穂さんのほっぺたは真っ赤だよ?」




そんなの君のせいに決まってる




―君ばっかりの私と僕―