ただ明日の風を追いかける

作者フィア






これは昔々のお話です。


ある王国の城下街のはずれに

男の人が住んでいました。


その人は恐ろしい暗殺者でした。


彼は暗殺者として

生きていくために

心を閉ざして生きてきました。

そして彼には名前がありませんでした。



しかしそんな彼を変えた

一人の少女がいました。


フローナ王国王女セーラ


春のように笑う彼女も

実は悲しい運命に翻弄されて

生きてきました。







これは

殺されるはずだった王女さまと

殺すはずだった暗殺者の


長い長い…逃亡劇です。