御伽噺の腕に抱かれ

作者紫音

─「私には感情が無いから・・」

ある寒い雪の日 君に出会った。

どこか人間離れしたその佇みに人は魅了される。

その一人 田中翔も彼女に引かれていく。


彼女には、感情が無かった。

生まれた存在価値さえも知らない、ただの人形に過ぎなかった。

自分とは何者なのか。

ジブンを知ることが出来ず、恐怖にただ怯える日々。

その真実を知った時 セカイは彼女に残酷な罰を与える。


全ては 主の為に、・・・セカイの為に。