リュック
楽しめます
作者のボキャブラリーの豊富さが、うかがえる作品です。個人的には、延々と会話の羅列だけが続く作品よりは、断然楽しく読めます。
ただ、比喩に拘るあまり、結果的に一文が長すぎてしまい、逆にわかり辛くなる所もあります。長い文が続くと、気分良く読めなくなってしまう事もあると思います。携帯で横書きを読むという特性上、少し、辛いかな…という事です。もっと、句読点を打てば、もう少し読みやすくなるかもしれません。
20頁の「教室の中には空を自由に飛び回る小鳥のさえずりが聞こえて来るほどの沈黙が流れ出す」という表現。「沈黙」に対し「自由に飛び回る小鳥」という言葉を挿入した作者の意図を、あれこれ考えてみましたがわかりませんでした。深い考えがあるのでしょうか?「沈黙」を表現するのなら、例えば「外で遊ぶ小鳥のさえずりが聞こえるほど」とした方が良いのでは?
上手い表現もたくさんあるが故に、細かい表現にも何か意図が?と思い、じっくり読ませていただきました。あら探しをしたつもりはありません。惜しいなあ、と思う箇所が多かったので……。
完成していないので、まだまだ推敲されて、良くなっていくのでしょうね。