舞い散る桜、頬伝う雫

作者椎名 澪

咲き乱れる桜の木の下で、出会ったのは儚い美しい男。
『アンタと俺じゃ、住む世界が違う』彼は神崎組若頭だった。それでも、私は──


アナタは桜の如く美しくて、儚い人でした──。







神崎組若頭 神埼 慧-かんざき けい-


「アンタと俺じゃ、住む世界が違う」


×


平凡女子高生 東雲 柚葉-しののめ ゆずは-


「それでも、私は慧さんのことがっ…!!」








なんの前触れもなく、



まるで、アナタ自身が幻だったかのように、



私の目の前から。




アナタは、儚く、美しく。






桜の花びらのように、消え去るのです。