むにえな

思えば、遠い所まで――
どこかで手を取り合える時点があったのかもしれないけれど、いつの間にか手を伸ばしようもないほどの距離が開いていた……。

なんてさみしい話なのでしょう。

妹のためなら、すべてをなげうつ兄。
常識的な正邪すら、妹の下に見て。
善悪の彼岸で妹を守ろうとした兄は、だからこそ、常識的な妹にとっては極悪人となってしまった。

ずっと近くにいて守ろうとしていたのに、思えばなんて遠くまで――

蛇足。妹を止めない親も、わりと凄い人たちです。