夢鳥-yumedori
ややネタバレ
表紙の文が面白いですね。「あれ」とか書いちゃう感覚が楽しい。
順を追って狂気に踏み込ませていくのかな、と読んでいくと親子の場面でいきなり「殺せ」ときますね。普通の感覚ならば、殺せるハズもない。でも主人公はやっちゃう。ここは少し唐突すぎたかな、と。
普通の人間を狂気に追い込む、という描き方はいいと思うのですが、それは短編では難しい、と個人的には思うのです。だったらハナから狂気をたずさえた人間を描いてしまう方がそれっぽく見える。
最後の部屋。主人公の気持ちはわかるんですが、やはり2人そろって生きて帰る方法を探したい。それが最優先なんじゃないかな、と。道具も色々あるので、辺りを何とかぶっ壊す事を考えたり?
あと、ミッションをクリアできなかった場合に凄惨な仕打ちが待っている、などとした方が、より主人公は一生懸命になれたんじゃないでしょうか? 四肢に爆弾がしかけられていて、秒読みが始まってパニクる、とか。
アイディアは光ってますね。あとは、「いかに(行動が)自然に見えるか」を練っていって欲しいと思います。