見えない先に

作者山口智香

俺は、自慢じゃないけど

彼女が絶えたことがなかった。


常に周りの中心にいて、

常に話題の中心にいた。



時にはダチと学校を抜け出し、

先生を怒らせ、

親を困らせ、

ウザい奴らは殴ってた・・・・



でも・・・そんな自己チューの俺を闇から引っ張り上げてくれたのは、お前だった。






見えない先に焦り、必死にもがいてた俺。

見えていたはずの未来を、壊されたお前。





俺はずっとお前を見ていた。

でもお前はずっと夢を追いかけていた・・・




やっと繋がりかけた気持ちも軽く潰されて・・・




でも、お前に出会わなかったら、


【愛】


なんて言葉、知らなかったな。



今だから言えるけど・・・

恥ずかしいからもう一生言わんけど・・・




【愛してる】