2LOVE-いちばん大切な人

作者いちる




「うち真南のこと、好いとぉよ」



一番初めて好きだ、と言われたとき。



「…うそだ、」



一番初めて別れ、を知ったとき。







「あたしを誰と重ねてるんですか?」



一番初めて泣かれたとき。



「…ちゃんとあたしを見てっ…」



震えた声で、そういう彼女を抱きしめた記憶がある。


そのとき俺は涙が出たんだ。


きっとそのときに、俺の何かがとれた。



一番目の恋、大切な人をみつめた。


二番目の恋、大切な人の意味をしった。




2LOVE―いちばん大切な人