始まりは雨

作者千里

あなたを初めて見た日は


雨が降っていた。



雨の中あなたは傘も差さないで


立っていた。



何か絶望を感じているような表情で。



その姿を私は綺麗だと思ってしまった。





2回目にあなたを見た時は


また雨が降っていた。



前と違ったのは


傘を差していたのと



隣に女の人が居たこと。






すべての始まりは雨の日の出来事。