「この夏に全てをかけた君に恋をした」

作者哀姫-アイヒメ-

夏生が最後に投げた球はまっすぐなストレートだった


「がんばれー!!」

わあぁあぁぁ…っと

歓声が響く球場で

みんなが必死に応援する中





あたし一人だけが

「がんばんないで」

そう願って涙を流した

「負けていいから

だから…っ」








あたしだけが知っていた






夏生の最後の夏