暗闇の中に1人私が立っていた。
必死に走っている…誰かを探して…そこにいなければならないその人を探して…
ガバッ
「また…あの夢ぇ?」
ここ最近私、渡辺唯はずっと同じ夢を見ている。
毎回大事な所を見ずに起きてしまうが…
そんなことを考えていると時間がどんどんすぎていた。
「やばっ今日入学式なのにっ」
そう。今日は高校の入学式なのだ。
と、言っても私は体が丈夫ではないので車で送ってもらう。これからも多分。
中学校でも度々調子を崩すため、数えるほどしか行けなかった。
入学式が終わり、隣の席の人(男子)にはなにか見覚えがあった。
その日の夜_
また夢を見た。今度は大事なところもしっかりと覚えている。夢の内容は私が男の人に恋をするが病気で死んでしまうという内容だ。今の学校にも行けない私には恋愛運なんて尊い話だ。