女子校で育った橋本美優は小説で見るような初恋にあこがれていた。高校二年生の春、父親の転勤が決まり美優が通うことになった「桜山高校」を舞台に美優の運命は一転する…
あの日あの桜の下で結んだ手を
離すときが来るなんて思わなかった
この幸せな一瞬が
いつまでもずっと続くと思ってた
小指と小指を絡めて
また一緒に笑いたいよ
なのに、どうして?
私は今年も桜の木の下にいます――