君の手をとらなかったのは俺だった

作者えみゅ

「愛してなんて、ないわ」 ――…手に出来なかった、それぞれの想い。



少しはげた口紅


俯く君は、口角を小さく上げて


こう呟いた


「愛してなんて、ないわ」



08/12/06