茜色すぐる

命をかけて
この作品の作者は命をかけてこの作品を綴ったのだろう。

それはまるで理不尽な世界に我が子を産み落とす様な苦しみだったに違いない。時に迷いもそこにあっただろう。

実際の所はわからないが、少なくとも、作品を綴る際に何度も死んでしまおうか、などと思ってしまう様な僕には、読んでいてそう感じる時が多々あった。

物語は純粋な1つを守りつつ進むが、ほとんどがあまりにも痛々しく、無情だ。(これは物語の内容に触れるものではなく、作品に対する比喩表現である)

やはり最後まで純粋なそれは守られたまま、いや、むしろ最後にはそれは輝きを放って終幕する。

そこにあるメッセージはここでは語りたくない。読んで感じて欲しい。それが本音だ。

久々に命ある作品に出会った事を嬉しく思う。