彼女の母は天才だった。



天才と呼ばれた女犀川綾香の娘、椎名菖蒲。

受け継いだ天才の遺伝子を持つ彼女は、高校生になり姿を消した母を追い始める。



そんな彼女の前に学園内で起こった事件。

それは菖蒲に関しての記憶が消えるものだった。



周りにいる大切な人の記憶が消えて行く中、菖蒲は次々に真実を見つける。

潜むのは影、忍び寄るのは裏社会、次世代にまで及ぶ負の連鎖、浮かび上がる仲間の裏切り。

そして、憧れ求め、追い続けた犀川綾香の足跡。



連鎖は止まらない。

何十年にも渡る惨劇は何も知らない菖蒲を苦しめる。



菖蒲の瞳は、やがて真実だけを見抜く。



目指すは天才と謳われた母、求めるは全ての真実、そして手にするのは―――

ここに、永きに渡る連鎖が繋がる。