秋葉ほのか
涙、涙でした。
短編では、ありましたがまるで長編を読んだかのような
感じがしてならないのはきっと短い話の中に多くのエピソー
ドがあったからなのではないかと思います。
陽歩くん、唄南ちゃんのそれぞれの想いが手に取るように伝
わってきました。
死んでしまうから大事な人を手離さなくてはならない。
どれだけ辛かったのでしょうか。
大事な人が知らずに亡くなってしまう。
どれほど苦しかったでしょうか。
「……風邪ひいてねぇかな」
陽歩くんのお兄さんが唄南ちゃんにそう言った瞬間、私の目
からは涙が溢れて目の前が眩んでしまうほどでした。
陽歩くんが唄南ちゃんに指輪を買っていたことも感動しまし
た。
本人の手から渡せることが出来たらどれだけ良かったか。
最後に一言だけでも交わすことが出来たら…。
陽歩くんは天国で幸せになってほしいです。
唄南ちゃんにはいい人と出会い、幸せになってほしいと心か
ら思いました。