「あんたなんか大っ嫌い!!」
世界中どこを探してもこんなに嫌いな人は見つからないと思うくらいに私はあんたを嫌ってた。
数え切れないくらい傷つけて傷つけて、軽蔑してやった。
「ほら、手…かせよ…」
あんたはそう言って私の手を強引に掴んで呆れた顔で私を見つめる。
「放してよ!」
振りほどこうとしてもあんたは私の手を握り締めたまま動こうとしなかった。
「何で助けようとすんのよ!あんたには何も関係ないじゃん!」
あんたをにらむように大声で叫び散らしてやった。
なのにあんた・・・―――
「仕方ない奴だよホント――――・・・
私の中でプツンと何かが吹っ切れたのがわかった。
あ・・・きっと私今すごいヒドイ顔してるよ・・・。