裕美が僕の傍らから消えてしまうなんて考えたこともなかった。裕美がいて当然だと思っていた。なのに…。僕の想いは天国へ届いてますか?
「天国にいる大切な人と一回だけメールのやり取りができる」
そんなサービスを提供している不思議なメール屋を加藤健一が訪ねたのは、雪が降りしきる12月の下旬。
生前の大切だった人に伝えられなかった想いを伝えるために…。
しかし、天国へメールを送ると、その送った相手に関する一切の記憶を失うという。
それはあまりにも大きな代償に思えるのだが…。