心を閉ざしたあたしの前に、美しい転校生が現れた。「僕の本質は狼なんだ」そう告白された時には、もう後戻りできないくらい、彼に惹かれていて……
「別に、満月を見ても、変身しないよ」
そう言って笑う、彼の唇からは、鋭い牙が覗いていた。
「僕の本質は、狼なんだ」
彼が秘密を打ち明けてくれた時、
あたしはもう一度恋をした。
それは命懸けの恋だけれど
後悔はない。