気がついたら、
あたしは白い天井の
四角い部屋に
置き去りに
されていた。
「ここはどこ?」
なぜだか体が
動かない。
「ん?なにこれ。
全身ギブス!
腕には点滴?」
まるで
捨てられた人形のように
私はベッドの上で
凍りついていた。
「なんで
こんなことに・・?」
記憶がぷっつりと
消えていた。
「圭吾、
圭吾はどこ?」
圭吾の名前は
あたしの心を温かくした。
何度も呼んでみる。
日に焼けた肌と
白い歯の
まぶしい笑顔が
浮かんだ。
「圭吾、
圭吾に会いたい。」
あたしはこのまま
永遠にもう圭吾に
会えないのかな・・・?
圭吾は遠くのベッドで
ずっと眠ったままだ。
どうして
こんなことに
なってしまったのかな・・・?