遊郭で働く少女、凛。水揚げをした男は、昔凛とよく遊んでくれた2つ上の兄のような存在の人だった――
幼い頃に両親を亡くし、
叔父の家に預けられた少女。
しかし叔父は自分と血の繋がっていない少女を嫌い、
ついには吉原の遊郭へと売り飛ばしてしまう。
それから数年後
少女は、自分の名前を覚えてはいなかった。
源氏名の【凛】を自分の本当の名だと思い、
強く、強く、金と欲望が入り混じる世界で生きていた