追憶の旅人(仮面の女)

作者ツキョク

中嶋葉月は、記憶喪失(封印)の男を自分のマンションに、衝動的に連れ込んだ。


普段の自分なら、百パーセント有り得ない行動を何故取ったのか、訝しんだ。



一年前に死んだ恋人の傷も癒え友人の紹介で知り会った彼と明日デートの約束したのに…



薄汚れたダボシャツに作業ズボンの男が自分と同じ夢を見るとは。



葉月は、何か、とてつもない渦の中に巻き込まれるような予感を感じた。