大倉春菜
美術家の黒王子様
ほのぼのとした中に、どこか繊細で、温かみがある小説でした。
淡々とした展開の中に、上下の浮き沈みがあって。
でもそれが嫌な浮き沈みではなく、見てて居心地の良い、優しい浮き沈みです。
主人公莉緒ちゃんの気持ちが痛いほど分かり、最初あった幼なじみというボーダーラインは、どんどん溝を深めるばかり。
でも、最後にお互いの距離が急速に埋められ、0になった瞬間。
何ともいえない気持ちになりました。
そして黒王子、廉くんの考えていることが分かりにくいこのニュアンスというか、なんというか…とにかくこの黒王子の雰囲気がすごく好きです!
黄色と白の、母親とはまったく違った色で描かれた最後の莉緒ちゃんの絵。
いつ描いたのだろう。
そう思いました。
そして最後の終わり方がまたいい!!
鳥肌がたちました!!
素晴らしい作品だと思います!!
オススメですよ(σ・∀・)σ