恋人を亡くし、立ち直れない少女。その彼女を好きな少年。二人が織り成す、『屋上』からはじまる物語。

欠けた日々の、足りないもの。


あたしはその足りないものを知っている。





知っているからこそ、どうしようもない、一番ほしいもの。


でも、もう戻らない、大切なもの。



だから、昼休みは屋上に行く。



その足りないものを思い出すために。