「私、5年前のあの日、何もかもを捨てて地元を出てきたんだ。
アル中の母親も、友達も、あの人との思い出も携帯も、
・・・私自身も。
でも結局、私なんにも変わってない。
なんにも。
しがらみから、まだ解放されていないんだよ。」
けれどなつきの心の鍵は、
少しずつ、少しずつ、
開いていった。
ひとつの光が、
彼女の心をあける最後の鍵だったんだ。
・・・あなたという光が。