『これ、燃やしてくれ』守れなかったあの日の約束。今でも纏わりつく花の匂い。あたしがたどり着いた事件の真相。彼が背負っていたものは、信じられない悲恋の末路だった。
- コメント–
- スタンプ–
- しおり1
芸術を学ぶ若者たちのキャンパスから見える通りにあるアトリエ『 R 』には、あるジンクスが存在する。
【男女三人でこのアトリエで作品作りに取り組むと、作風が変わる】
ある日、そのアトリエを見ていた少女はそこに屋根裏があることに気付くが信じてもらえず、それを証明するために立ち入り禁止を無視し、一人でこっそりと夕暮れに染まるその建物へと入っていく。
執念と小さな偶然から見つけた屋根裏には古ぼけた一冊の日記があった。
それこそがこのジンクスの素となる、アトリエ『 R 』が持つ哀しい記憶そのものだった。