5歳年上の漣と付き合って、もうすぐ3年。
たくさん喧嘩もしたけれど、私たちはかけがえのない思い出を手に入れた。
漣のいる毎日は、人生でいちばん輝いていた。
「一生、お前の傍にいるから」
「もう二度と、漣の手を放したりしない」
東京と北海道。
遠距離でも、私たちの間に壁なんて無かった。
二度と会えなくなるだなんて、想像さえもしていなかった。
「……俺、癌なんだって」
そんな漣に突然訪れた、あまりにも重すぎる病気。
失う恐怖、そして絶望。
だけど漣は、そんなことより大切なものを私に残してくれた。
どんなに願っても、決して時間は止まってくれないけれど
私は漣の、永遠を祈った。
私たちに残された時間は
───あと、半年。