山川さくら

彼の声が聞きたい。
大好きな先輩である彼が自分の親友と付き合い、今までの自分の場所を失ってしまった主人公は学校の屋上で歌う睦月に出会う。

睦月の歌声の素晴らしさに魅せられた主人公はステージから歌うように勧めるが、睦月は極度の人見知り。
睦月を先輩たちに対抗する『道具』にしようと思って人見知りを直そうと努力していくうちに、どんどん存在が大きくなってくる。

そして・・・。

読んでいくうちに、心に訴えかけてくる切ない思いに胸が痛くなり、読み終わった後には睦月の声を姿を想像してしまいました。
美しい言葉の紡ぎ方には一読する価値あり。