門田モン

【門】女性の目線を意識する
自称辛口批評家です。
この作品を読むきっかけは、作者が男(たぶん)にも拘わらず、女性目線の作品に取り組んでいたから。思うに、この逆のパターンが少ないのは何故でしょう。
作品は良い意味で私の小説の概念を撃ち破ってくれました。まず、ビジュアル。効果的でした、黒地に白抜き文字なんてケータイ小説ならでは。この作品をピンク地に赤い文字で読めばまたイメージが違うのでしょう(笑)。
次に視点替え。今回は確か四人(?)です。しかし、ほぼ心情描写で読ませる為、意外とこれも効果的でした、勉強になります。
物語のシチュエーションも面白いのですが、主人公の不幸が苛めにあるというのが、個人的に納得出来ません。だから、ラストも只それから逃げるだけになって、カタルシスを感じませんでした。
実験的な作品だったのでしょうか、私は勉強になりました。★が辛いのは、暗めの話が嫌いなだけですから、お気になさらず。