昨日彼氏

作者

「ねぇねぇ由衣、鈴木また由衣のこと見てるよ」



言われて振り向けば、

ロッカーの上に座っている男の子と見事に目が合って。


思わず反らしてしまう。


それはきっと鈴木も同じ。


あたしは鈴木のことが好き。

自意識過剰かもしれないけど、多分、鈴木もあたしのことが好き。


だからさ、ねぇ、はやく


はやく私に告白して。




高校2年生の由衣と鈴木


好きなのに上手くいかない、


そんなふたりのお話です。