恋愛白紙【短編】

作者佐倉 亜紀菜

「いやーマジありえねえって」

食パンを食べながら、牛乳を片手に竜也は言った。

「何が?」


竜也は高校1年生であたしの幼馴染。

幼稚園生から仲がよくて、だからもう今は兄弟って感じだ。


「いやーお前に彼氏ができるってありえねえって思って」


ガタッと席を立ち、ニヤッと笑いながらあたしを見て

「いってきまーす」と竜也は学校へ登校した。


竜也は親が外国へ行っており、今はうちで暮らしている。

最初は迷惑だからいいと竜也は遠慮していたが、うちの親がうるさく一緒に生活することになったのだ。


「ちょ、待ってよ」