早朝の教室。
夏の余韻が残るあの日に、僕は恋をした。


 君のことが、大嫌いだったんだ。


 誰にでも向ける、あどけない笑顔。


 さらさらの黒髪。


 高めの愛らしい声。



 あの日まで、僕は、君のことなんか好きじゃなかったんだ。



 そう、あの日から僕は・・・