もし死に方を選べるなら、僕は好奇心に殺されて死にたい。だって──
盲目の春夏冬さんは好奇心に殺されたい。/紫苑
二十歳、小説家の春夏冬は盲目である。
春夏冬の周囲はいつも騒がしくよく事件等に巻き込まれてしまう。
いや、巻き込まれるというよりは自ら厄介ごとに突っ込んでいくといったほうが正しいだろう。
「なぜ、危険を犯して事件に突っ込むんですか?」
春夏冬は不適な笑みを浮かべる。
「もし死に方を選べるなら、僕は好奇心に殺されて死にたい。だって、最後まで好きな事を考えながら死ねるって、素敵じゃない?」
これは、盲目の春夏冬が好奇心に殺されたい理由を打ち明けるまでのモノガタリ。
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