そこはどこかの異世界。少年ラウルは、貴族の家に生まれながら、十五才の成人式で神から与えられた職業は、外れジョブと言われる「墓守」だった。
悩み苦しみながらも、自分の運命を受け入れたラウルは、父親からの追放の処分を自ら承諾し、領地の共同墓地へ向かうのだった。
その墓地で、現在の墓守のサンドロ老人から墓守の仕事を引き継いだ少年ラウルは、吸血鬼のマーベラと知り合い、彼女の助力を受けながら、粛々と仕事をしていった。
ある夜、マーベラはラウルを墓場に連れていき、一人の若い男とひき会わせる。彼は、自分の名をリオン・スタークスと名乗ったが、それは百年以上前に死んだ英雄の名前だった‥‥。