ジョン万次郎の物語は、日本人なら知らない人はいません。
しかし・・・
彼がアメリカで何をしていたかを知る人はあまりいません。
アメリカでたったひとりの日本人だとしても若い男です、きっと恋もしたでしょう。
彼が、アメリカ女性と結ばれ、その娘のお腹に子供を宿していたとしたら?
残酷にも、妊娠を知らず万次郎は日本に帰って行ったとしたら・・・
母を残して独り日本に帰って行った、まだ見ぬ父親(ジョン万次郎)を恨んで育った息子は、父親に復讐しようとペリー提督の戦艦に乗って太平洋を渡って江戸にやって来た。
表向きは・・・
日本近海で捕鯨を隠れ蓑に、海賊行為を働くアメリカの海賊を討伐するためだ。
小さな漁村で略奪行為を繰り返す海賊達。
ジョン・ウッドの拳銃(後に親友となる坂本竜馬にプレゼントされる)が、咆哮を放つ。
ジョンの護衛と言う名の監視官として就いた本田重信の娘・とわと恋仲に・・・
父・万次郎と母と同じく国を越えた愛。
激しい戦いで、弾丸の在庫が底を着く。
飾り職人に弾丸制作を発注し危機をしのいだ。
着海賊を退治し、ペリーが一年後の再訪を告げてアメリカに帰る事になる。
ジョンととわに別れの時が迫る。
二人の気持ちを知る重信は・・・
「大切な一人娘だが・・・貴様にくれてやる。メリケン国なとどこへでも持って行け!」
とわもジョンと共に未知の国へ渡米の覚悟だ。
ジョン「今の日本では二人の能力は生かされない」
能力のあるものが寵用されるアメリカへ、重信や竜馬も一緒に行こうと誘うが・・・
竜馬「万次郎先生が、もうすぐ日本も変わる。と、おっしゃっとった。ワシが変えて見せるがじゃ」
餞別にと愛用のピストルを竜馬にプレゼントするジョン。
「これじゃ、これじゃ。これからの時代はこれじゃ~」
玩具を手にした子供のように喜ぶ竜馬。
明治の足音はすぐそこまで来ていた